週末INIのアリーナツアー『READY TO POP』に行ってきた。

 

中学生の頃好きな男性アイドルグループがいて、でも子どもだったし田舎だったからコンサートと呼ばれるものには行ったことがなかったし、当時は行けるとも思っていなかった。

それから20年以上の時を経て、まさかまた新しく男性アイドルグループを好きになってアリーナでのライブを見に行くことになるなんて、あの頃の私が知ったら驚くだろうな。

 

踊ってる姿がかっこよかったとかわちゃわちゃしてるのがかわいかったとかももちろんあったんだけど、それ以上にINIのホスピタリティに驚かされた公演だった。

開演前のBGMがメンバーがこのツアーのために作ったトラックだったり、会場の隅々まで目に焼き付けようとしてる姿だったり、合間合間で「座って座って」「水分とってね」って声かけてくれたり、会場にいるお客さんのお願いを叶えようのコーナーがあったり、こんなにもファン思いのグループってあるんだなってちょっと感心してしまった。

 

特に、アンコール前の時間にゲームができるVTRを流してくれたのが天才かよと思った。

リズムゲームでマーカーに合わせてクラップさせるのとか、ダンスゲームで踊ってるお客さんをカメラで抜くのとか、どこまでも楽しませようとしてくる。

カメラで抜かれたお客さんたちも、少し恥ずかしそうにしながらもINIへの愛が伝わるようなアクションをそれぞれしていて、会場の空気が最高においしかった。

 

アンコール前の空気って大抵だれがちだし個人的にははよ出てきてくれ…ってなってしまうので、その時間をこんなふうに使えるんだって目からウロコだった。

ただ、その分だれも「アンコール!」とか言わない(言う隙がない)から「アンコールありがとうございます!」って出てきたときは「!?」ってなったけどそれもご愛嬌。

 

MCでも「仙台のこと調べてたらこういうのがあったんだけど、それって本当?」って会場に聞いてくれるメンバーとか、「調べたら駅からこの会場まで遠いんだよね?」って気づかってくれるメンバーがいて、とにかくファンへのサービス精神がすごい。

ここ10年くらいは小さい箱でライブを見るのが主になっていて演者を近くで見られることが当たり前になっていたのもあって、今回は大きい箱だし席の関係上モニターを見てる時間のほうが多かったから、これ家で映像見るのとあんま変わらなくないか?と思った瞬間も正直あったけど、それよりも「誰も置いていかない」っていう彼らの信条が感じられるのはやっぱりライブならではだった。

 

いろんなアイドルを見ていてかわいいかっこいいと思うことはあっても、なんて優しい子たちなんだ…と思ったのは初めてだ。

これからどんどん売れてほしいし遠くに行ってほしいけど、そういう部分は無くさないでいてくれたらいいなと密かに願っている。