踊るあんまん大捜査線

友人がツイッターで「あんまん食べたことないから買ってくる」って言ってたので、わたしも食べたくなって、今日は朝からあんまんをずっと捜してた。なかった。なかったんですけど!!!?

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※このブログは壱百満天原サロメ嬢を応援しておりますので、ひゃくまんてんばらサロメちゃんおまんがの作風をオマージュさせていただいております。

 

まず朝、セブンに寄ったときは「まあいつも朝は肉まんとカレーまんしかふかされてないしな〜〜?」と訳知り顔で諦め半分でレジに向かったら、肉まんと、カレーまんと、もうひとつふわほかだかほかふわだか知らないけど蒸しケーキがケースの1段を占めていた。

「へ〜そういうのもあるのか」と、あんまんがなかったことに対しては想定外だったためさして大事には感じていなかった。

 

「じゃあ帰りにいろんなコンビニ見に行ってみよ」

 

わたしはそう軽く考えていたのである。泣きを見るとも知らずに。

最初に立ち寄ったローソンは人の出入りが多いので、さすがにあんまんを置いているだろうという信頼がわたしの中にはあった。さてローソンに入ってみると、

 

「あった!!!!!!あんまん!!!!」

 

内心ホクホクでケースに近寄ろうとしたのだが、無駄に良い視力で遠目からでも「あんまん(粒あん)」と書いてあるのがわかった。わたしはローソンをあとにした。今は粒あんの腹じゃない。探しているのはごま風味のあんなのだ。

次に、朝の件で気が進まなかったが再びセブンに行くことにした。朝とは別の店だから、もしかしたら…と一縷の望みを込めて店の前に車を停めた。車から降りた瞬間、もう勝負には負けていた。"ヤツ"の貼り紙が結界のようにドアに張り付いている。念のため中の様子を伺うと、やはり"ヤツ"はケースの最上段に我が物顔で鎮座していた。敗北者は去るのみ。次のコンビニに向かった。

 

最後の望みは比較的大きな通りにあるファミマだった。けれどもう、わたしの中ではあんまんの存在確率は0.00001%ほどでしかなかった。だってそうだ、元々みんなそんなにあんまん買って食べるか?????そういうことである。

心に諦念を携えファミマに入り、ケースを確認する。やはりそこにあるのは肉まんとなんかのまんだけだった。

 

そうか、そうだよな。最初から解っていたことじゃないか。

 

「クリスピーチキンのプレーンひとつください」

 

よかったんだ、これで。これでよかった。

あんまんとは到底かけ離れたそれを助手席に乗せ、わたしは家路を急いだ。

 

-第1部・完-